本日でようやく前期の担当授業が終了し、一息つきました。今回の授業では、Ruby on Railsで独自開発しているLMSを用いました。残念ながら、授業用e-Learning教材とLMSを共に開発しながらの自転車操業だったので、研究成果になるほどの結果は得られなかったのですが、サーバ運用についてはある程度のノウハウが得られたので、簡単にメモしておきます。
Railsサーバとしては、当初、CenOSサーバでapache+passenger構成を利用していました。passengerは、ローカルで開発したrailsファイル一式をリモートサイトに置くだけで稼働でき、非常に運用が楽なのですが、httpアクセスに対する応答時間がかかることや、spawn timeが数秒程度かかるなどの反応遅延が気になってました。なお、passengerについては、この記事などを参考にチューニングした後は、多少反応が良くなりました。
その後、twitterで使われていることでも評判のunicornと、unicornと一緒に使われることの多いwebサーバのnginxの構成に変更しました。それらの設定の際は、以下の記事を参考にしました。
上記3つめの参考ページに記載されているように、”Rails 2.3.x isn’t compatible with Rack 1.1.0″のようで、これには結構はまりました。
なお、この構成にしただけで、チューニング後のpassengerとapacheの構成と比べても、約30%反応速度が速くなりました。very nice!
この速度チェックは、dojoライブラリを用いている、運用中のLMSサービスに対して行っています。dojoライブラリは多数のjavascriptファイルを読みこむため、このように読み込みファイル数が多い場合は、nginx+unicorn構成が有効になるように感じています。
これまで、授業で用いるスライドはPowerPoint2003で作成して教室のスクリーンに投影し、開発している学習支援システムには、PowerPointからwebページ書き出ししたものを、学生がon demandで表示できるようにしていました。
この方法は簡便であり、よくある方法ですが、Internet Explorer以外のブラウザでwebページのレイアウトが崩れることがある、作成にPowerPointが必要である、などの点が気になっていました。このため、以下に紹介するHTML Slidyを用いて、最初からwebページとしてスライドを作成・公開することにしました。
このHTML Slidyは、W3Cが公開しているweb上のスライドシステムで、提供されたスタイルシートとJavascriptを、利用者が用意した原稿HTMLファイルに適用することで、スライドを作成することが出来ます。以前から、このHTML SlidyやS5を使ったスライドをweb関連のセミナーで見かけることはあったのですが、実際に使ってみて、その便利さに惹かれています。
特徴としては、webページ上で、PowerPointのようにマウスやキー入力でスライドを操作できることが挙げられます。スライドの作成にはHTMLの知識を必要とするので一般向けではありませんが、HTMLに慣れていてスライドをweb上で公開することを前提としている場合には、十分PowerPointの代替になると感じています。
このHTML Slidyの、PowerPointと比べたときのデメリットは、1)アニメーション・エフェクトがない、2)デザイン・レイアウトテンプレートがない、3)スライド作成のための汎用的なGUIがない、4)レイアウトの指定が難しい、と言ったところでしょう。
上記1)については、Javascriptを用いてアニメーションを設定する試みが、こちらで紹介されていました。また、2)については、特に海外のサイトでいくつかのスタイルシートが公開されています。3)についても、こちらを見ると、取り組みがあるようです。4)については、レイアウト指定をCSSで行うだけに、CSS手入力ではなくGUIでの設定ができると好ましいですね。
取り急ぎ、以下のような黒地のデザインを作成し、教材スライドを学生に公開しました。今後、特に教材スライドの作成という点から、HTML Slidyに何らかのcontributeをしたいとも思っています。

勤務先の園田学園女子大学で運営しているSIC-TV(Sonoda Internet Campus TV)で、高校生を対象にXHTMLについて説明しました。FlashPlayer7以上がインストールされていれば、リンク先から映像を視聴することができます。
前回のweb標準の説明に続く今回は、webページの構造を指定する言語としてのXHTMLについて、その概要を説明しています。

今回の撮影では、顔を見せている部分とスライドを表示している部分を別の日に収録した所、話しているスピードがかなり変わってしまいました。これを少しでも修正するために、Premiereでスライド部分の音声の再生速度を変えています。その際に音声のピッチを保つ設定にしたのですが、残念ながら音質は悪くなってしまいました。
2003年度の放送大学教材にもなっている、「学習科学とテクノロジ」(編集は三宅なほみ先生)を読了しました。
三宅 なほみ 白水 始
放送大学教育振興会 (2003/04)
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この書籍は、ITが支援する学習時のノートのとり方に関する先行研究について、熊本大学の鈴木克明先生にお聞きした際に紹介された書籍であり、第3章で取り上げられている”Knowledge Forum”を目当てに読み始めました。
同書では、この”Knowledge Forum”以外にも、”The Jasper Project”などの様々な学習科学分野での研究が解説されています。2003年出版の本なので、最新の情報ではないのかもしれませんが、刺激的な内容にわくわくしながら読むことができました。
また、私がこれまで漠然と考えていたいくつかの事柄が、学習科学について説明した同書の文章で、明確な言葉で記されていました。これには、例えば以下のような文章があります。
学習科学でも大切だと思われている観念が二つ現れている。一つは、「自分から学びたいという動機付けがある」「自分から情報を収集する」「自分で知識を作り上げる」など、知識は自分で作り上げていくものだとする知識構成観、もう一つは「教えあう」「先輩がいる」など、知識は他人とのやり取りの中で獲得され、磨き上げられていくものだとする協調的な学習観である。(p.15)
動機付けに社会的なものを考えることによって、学習をうまく動機付ける工夫の機会は大幅に増える。(p.31)
複数の人が協力し合って行う認知過程を認知科学では一般に協調的問題解決過程と呼ぶ。協調的な問題解決過程では、互いに相手のやっていることが了解しやすく(「見える」のが一番分かりやすい)、互いに相手のやり方についてそれでうまくいくのかどうか考えやすいなどの条件が揃っているとき、複数が参加していることの効果が一人でやるときより大きくなる傾向がある。(p.34)
自ら学習し続ける持続性のある学習者コミュニティ(sustainable community of learners)の形成と言う目標(p.155)
これまで自分の研究に対して、「学習科学」と言うキーワードを意識することはありませんでしたが、今後は、今回読んだ書籍で紹介されていた論文・書籍を中心に、学習科学と言うキーワードにもアンテナを張っていこうと思っています。
勤務先である園田学園女子大学には、eラーニング担当の部署として、「そのだインターネットキャンパス」があります。この「そのだインターネットキャンパス」では、大学所属教員によるミニ講義映像を配信する“Sonoda Internet Campus TV”(SIC-TV)を、2007年4月より運営しています。
私は「そのだインターネットキャンパス」に兼務しているため、これまでも運営者としてSIC-TVに参加してきましたが、今回、講師としても参加しました。番組はこちらよりご覧いただけます(視聴にはFlash Playerのバージョン7以上が必要)。

SIC-TVの今回の番組更新では、私の番組以外にも4つ新規公開しています。また、テニスプレーヤーであり、園田学園女子大学の客員教授でもある伊達公子先生にも、SIC-TVのPR映像に登場してもらっています。運営に携わるものとして、今後も番組の充実に力を注いでいきたいと思っています。
通常、SIC-TVの番組の撮影・編集は、「そのだインターネットキャンパス」のスタッフ/アルバイトが行ってくれるのですが、今回は自分の番組の1回目と言うことで、撮影から編集まで全て自分で行いました。当初、番組の撮影にはwebカメラ、編集にはvisual communicatorを用いようと考えていました。しかし、手持ちのwebカメラでは画質が不十分だったのでDVカメラを用い、編集も色々と微調整をしたくなったのでPremiereを用いました。このため、visual communicatorはテレプロンプタとしてのみ利用しています。
映像はFlash Video 8(On2 VP6)と7(Sorenson Spark)の2つのコーデックでエンコードし、再生環境に応じてどちらかを配信しています。ちなみにFlash Video 8(On2 VP6)は150Kbps、Flash Video 7(Sorenson Spark)は400Kbpsの帯域を指定しています。