2008年06月の投稿

現在、公開されているMac版Firefoxの最新バージョン(安定版)であるFirefox3では、Flashコンテンツ上のテキストボックスでの日本語入力ができません。

これについては、Firefox3がβ版の頃からバージョンが変わるたびに一喜一憂(詳しくは、ここここを参照)していたわけですが、現状では前述の通りできません。

MacでもSafariなら、またWindows版のFirefoxでは日本語を問題なく入力できるのですが、MacでのデフォルトブラウザをFirefox3にしようと思っていただけに、困っていました。

これに対して、Mac用にFirefoxを最適化したFirefox lzyc buildの最新版であるFirefox 3.0+では、この日本語入力の問題が解決されていることに気がつき、現在は同版のFirefoxを用いています。なお、本家Firefoxでも次期マイナーバージョンアップでは、この問題が解決するようです。

普段、Windows XPとMac OS Xを併用していますが、そのどちらでもwebブラウザは主にFirefoxを使っています。先日のFirefoxバージョン3へのアップグレードをきっかけに、少し効率的に情報を検索する方法/アドオンに気がついたのでメモしておきます。

1. 検索エンジンのキーワード登録
Firefoxでweb上の情報を検索するのに便利なのが、webページのアドレスを入力するロケーションバーの横に表示される検索バーですが、ここに登録した検索エンジンにキーワードを設定することができます。

キーワードは、検索バーから「検索バーの管理」を選び、「キーワードを編集」から設定することができます




このキーワードを用いると、ロケーションバーから指定した検索エンジンで情報検索が行えるようになります。たとえば、私の場合Googleにgのキーワードを割り当てているので、以下のように入力すると、Googleで「e-learning」についての検索が行えます。



この検索エンジンにキーワードを設定する方法は、スマートキーワードと呼ぶようですが、Firefoxで何か調べたくなったら、「Ctrl + l(MacではCommand + l)」でロケーションバーに移動し、検索エンジンのキーワードとともに検索語を入力するだけで、情報検索をすることができます。マウスを使わずにキーボードから検索エンジンの指定ができるのは便利です。
 
2. アドオン: Look Up in Dictionary
Mac OS XでSafariを用いると、webページ内の検索したい単語とともに「control + command + d」で辞書アプリケーションを起動し検索できますが、Firefoxでは、このキー操作による辞書起動は行えません。

Firefoxからの辞書起動を手軽にするのが、「Look Up in Dictionary」アドオンです。このアドオンインストールしておくと、Firefox上で調べたい単語を選択し、右クリックから「辞書で調べる」を選択すると、その単語を辞書で調べることができます。




なお、Firefoxで単語の上でダブルクリックをすると、その単語を選択することができるので、「Look Up in Dictionary」アドオンと併せて用いると便利です。
 
3. アドオン: PicLens
Googleのイメージ検索やYouTubeの検索の結果を、全画面で一覧表示してくれるPicLensアドオン。例えば、Googleのイメージ検索の結果を、以下のように表示してくれます。


表示する写真を移動するのにドラッグ&ドロップやカーソルキーが使えたり、マウスホイールで表示画像の拡大/縮小ができるので、画像検索時の流し見に便利です。

勤務先である、園田学園女子大学短期大学部生活文化学科の取り組みとして、一週間前からバーチャルオープンキャンパスを実施しています。

このバーチャルオープンキャンパスでは、学科3コースの体験授業映像をwebページ上で配信するというものです。さらに、興味を持った高校生が参加申し込みをすると、映像で説明していた作品の材料等が生徒の自宅まで配送され、それを用いながら作品を完成させることができます。既に何人かの高校生が参加申し込みをしてくれていますが、これからどの程度参加が増えるか楽しみにしています。

この取り組みのwebページを、生活文化学科情報メデイアコースの学生に手伝ってもらいながら作成しました。webページはXHTML+CSSで作成し、配信する映像はFlash Video形式の疑似ストリーミングを用いています。今回は、より多くの人に映像を見て欲しかったので、以下の2点に注意しました。

1), 疑似ストリーミングでの配信
ストリーミングではなく、疑似ストリーミングで配信しています。このため、特別な操作をしなくても、ファイヤーウォール内にも映像を配信することができます。高校のパソコン教室での閲覧を考慮すると、この点は重要です。

2), 2つのFLVファイルの用意
Flash Player7以上で再生できるSorensonコーデックと、Flash Player 8以上で再生できるOn2 VP6コーデックの2つの映像ファイル(flv)を用意し、閲覧環境により、再生するファイルを振り分けています。なお、この2つのファイルでは使用帯域幅を変えています。当初は、更に場合分けして、H.264コーデックでの配信や映像の全画面表示もしたいと思っていたのですが、これらは間に合いませんでした。

6月7日(土)に東京大学本郷キャンパスで開催された「2008年度第1回 BEAT Seminar」に参加してきました。

同イベントのテーマは、「あなたに『ぴったり』な学びをかなえる技術 -教育における協調フィルタリングの可能性を考える- 」で、まさに僕が気になっているものであったため、聴講のためだけに東京まで出かけてきました。

講演は、以下の2つでした。

  • 推薦システムと協調フィルタリング、神嶌 敏弘氏(産業技術総合研究所)
  • 気になるがつながる場「関心空間」、前田 邦宏氏(株式会社 関心空間)

神嶌氏の発表では、推薦システムの分類やアルゴリズムを分かりやすく紹介してもらい、大変参考になりました。また、前田氏の発表では、主に関心空間の機能を説明されていました。僕の知らなかった、「コレクション」機能を通してつながると言う話に、特に興味を持ちました。

ただ、上記2講演後のBEATスタッフによる発表やフロアディスカッションなどを通しても、協調フィルタリングを学習の場に積極的に取り入れた実践報告の紹介がなかったのは残念でした。なお、会場では、協調フィルタリングを教学の場で活用するアイデアとして、大学での学生への履修科目推薦や、就職先の推薦などのアイデアがでていました。

僕自身は、教学の場で協調フィルタリングを活かすのは、オープンコースウェアとの連携かな、と思っています。大学での履修登録には自由度があるとは言え、ある程度のカリキュラムは決まっており、また履修可能科目数の自由度もそれ程高くはないでしょう。それよりも、現在国内外で急速に普及しつつあるオープンコースウェアを利用して、個人が学習を進めるときに、協調フィルタリングが大きな役割を果たせると思っています。

中島聡著の「おもてなしの経営学」を読み終えたので、読後メモを記載しておきます。

同書では、「ユーザー・エクスピリエンス」を「おもてなし」としてとらえることにより、その意義を明確にし、経営戦略上の重要性をAppleやYouTubeなどを例に挙げながら紹介しています。

ここでの「おもてなし」とは、利用者指向の統合的な環境構築であり、それにより利用者のライフスタイルに変化を与えるほどインパクトのあるもの、と言ったところでしょうか。

確かに、個人的にもAppleの「おもてなし戦略」のターゲットになっていて、iPod、iTunes、Apple TVにより、音楽・映像の視聴スタイルが大きく変わりましたし、その商品/サービスには満足しています。

同書を読みながら、教育や学習の現場で、この「おもてなし戦略」を実践している例について考えていました。「おもてなし」が、例えば大学運営や学習環境の構築に戦略的には重要であると思いますが、これを大規模で実践している例は、すぐには思いつきません。研究環境としては、規模はまだ小さいですが、私も利用しているMacの論文管理ソフトウェアのPapersが思いつくくらいです。

また、同書では「おもてなし」を中心とした話以外にも、様々な話題が取り上げられており、特に第3章の西村博之、古川享、梅田望夫の3氏との対談が面白かったです。この対談中で梅田氏が、

「教育」というと大学教授になることだったりするけど、50年後には、ブログを書いたりインターネット上にコミュニティを形成することが、「教育」だと思われているかもしれない。

と言っている(p.263)のが印象に残りました。大学等の教育機関は、50年後にも間違いなくあると思いますが、梅田氏の言うように、教育の場というのは、既存の教育機関以外にも広がっていくことでしょう。

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